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2008年8月29日 (金)

八月のとある土曜日の話なのですが

嫁まるちゃんが家に不在だったのです。
ええ、珍しいことです。
そして普段の休日はといえば昼近くまでずーーーーっとただただ寝てるオイラ。
でも嫁不在の日に限って何故かスパスパッと朝だというのに目が覚めちゃってね。
ええ、これまた珍しいことです。
さて1人でどうしようかなーと顔をジャブジャブ洗って朝ごはん作ってモグモグと頂いて歯をシャコシャコ磨きつつ考えた・・・そうだ、未知の街へ行こう。
そう、散歩しつつ趣味の酒屋さん巡りってやつ。
今日も街のどこかにボクを待ってる酒がある、のを信じて街へ出るのです。

電車に乗り込み、目星をつけた駅で取り合えず降りてみる。
改札出たら大通りを進む?それとも路地裏入っちゃいます?なんてのも思いのまま。
いつもは隣から歩くのが早いとか路地裏につっこむなーーーとか腕を引っ張られるのですが、今日は1人。
誰も気にせず、誰からも気にされず。
どんな出会いがあるのやら?とほのかな期待を酒用バックに詰め込んで、スタスタスタタとあの道この道ゆくゆくだけであります。

まずは一軒目。
線路脇にある酒屋さんを見つけましたがな。
中は・・・うわわ、お店の電気もつけずに暗い雰囲気。
だけどフラリと入ってみますとですね。
「光はお酒の大敵です」という張り紙があってね。
こりゃあ結構期待できたりして。
そしてこういう予感は得てして的中。
やっぱありましたよ冷蔵庫の隅の方に、なんともまあ見事な熟成酒。
うわあこんなのあるんですかあと思わず感嘆の声をあげちゃう。
そのお酒はもはや蔵元にもありませんから、と誇らしげに胸を張るレジの前のおばあちゃん。
よくまあ気付いてくれたわねえ、どちらからいらっしゃったの、あらあらそんな遠くか
ら。うちもいろいろ実験的にやってみてるつもりなの。うちの息子がねぇ●※△な上に
お嫁さんも◎$◆▽なのよ。だからうちはこういうのにこだわりたいのよ。
ホホホと笑うその顔は「充」という言葉そのまんまにみえるこちらのおばあちゃん。
ひっそりと置かれていたこの生もとのお酒。
すんませんじゃあ今日はコレを頂いて帰ります、とおばあちゃんの皺くちゃの手に渡してお会計済ませてね。
ええなあ。いい一日のスタートですなぁ。

よしよし軽快なスタートじゃんと足取り軽く次なるお店へ向かいますと、何やらその店頭に張り紙が。

今月でお店を閉めます。

そんな意味のことが、書いてありました。
店頭で立ちすくんでいるわけにもいきませんから、とりあえず入ることに。
自分以外に客はおらず、ぶ~んという冷蔵庫の音だけが鳴り響いてて。
冷蔵庫を開けてお酒を取り出す時の音も、カチカチと何故か普段より大きく聞こえるわけで。
倉庫を整理してたら出てきたという熟成酒を何本か陳列しているとのことでしたが、中でも復古米の『強力』を使った鳥取の蔵の日本酒が気になる。
四年熟成の無濾過生原酒。
程よい期間ではないですか。
それを片手にレジにいきますと、丁寧な物腰のご主人が。
少し、話をさせて頂く。
もちろん「どうしてお店を閉めるのですか?」なんて聞けるわけでもないのですが、また来ます、とも言えぬ帰り際。
もっともっと、世の人が美味しいお酒を呑んでくれればいいのに。

それから二時間ぐらいかけてズシっと酒用バックが肩に食い込むぐらいに歩き回りいよいよ足が重くなってきたかなあと感じはじめてたら、折り良く来た時とは別の路線のとある駅に到着したんで本日のお散歩これにて終了。
電車に乗っている間に激しい雨が降ってきて、あらら傘なんて持ってないのにと思ううちに最寄の駅まで着いちゃって。
お酒を数本持って走ってるうちに何かの拍子でお酒が割れたら嫌ですからねえ。
走って帰るわけにもいかず、ここはもう諦めて駅から自宅までビッチョリ濡れつつ歩きましょうか。
誰もいない家に帰ったらちょっと熱めのシャワーを浴びて、出たら出たで冷蔵庫の中にあった麦酒をプシュシュッ。テヘ。『琥珀エビス』。これをずっと取っておいたのだ。
で、オリンピックみながら、ちょいとうたた寝。
これまた贅沢だわぁ。

で、起きたらもう夕方で、その後はT君夫妻と合流して三人で上石神井に。
ええ、居酒屋「作」に決まってますよ。
夏の夜、夕涼みがてら友と燗酒尽くし。
これも贅沢ってもんです。
ここでは銘柄はマスターにお任せしちゃうのが一番。
こんなの呑みたい、ってのをお伝えすると、もう見事なチョイスで美味しいお酒が出てきます。
「山廃のお酒で旨みがノリノリのやつを」⇒日置桜の強力
「熟成したゴッツイの」⇒竹鶴のH12BY
「口当たり優しいの」⇒鉄人うすにごり
「にごったの」⇒生もとのどぶ
もちろん全て燗ですがな。
食事も美味しくてね。
そして3人で楽しく食べて呑んでたら、携帯にメールが。
あ、嫁が家に帰ってきたようで。
程なくしてお腹一杯燗酒いっぱい心も満杯!になったんでそれぞれ家に帰りましてですね。

家に着いたら嫁がどんな1日だったの?と聞くので、いや~寂しかったですよと。
ほんと?いやいやホントです。
1人でどうしたらいいか良くわかんない1日でした。
何をしてたかって、起きて朝ご飯つくって食べてそのあと散歩してでも途中で雨に降られたりしてもう大変でその後はふらっとT君夫妻と今まで呑んでただけよ。
お酒買ったのかって?うん少しだけね、小さい瓶のやつ。
なんか全然寂しそうじゃないじゃんって?
いやいやそんなことないですよはい。
でも今日もお酒に囲まれて、友と語らって、そんな1日でありましたけど。
たまにはこんな1日もエエよなあと思うのでありますけど。
そういうことは、『こっそり』と思うことにしてますので。
いや~寂しかったんだよねえ。
と繰り返す、とある八月の土曜日なのでありました。

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2008年8月 4日 (月)

スッカスカからジュクジュクに

スッカスカに。
なんだかもう体全体が網戸というか蜂の巣みたいにスッカスカになってたわけなんです。
なんでかって?
そう、そりゃあまるで晩酌が出来ないような日々がずずずっと続いていたから。
この一ヶ月ででまともに酒呑んだなあというのは、伊勢元さんの日本酒の会の時ぐらいでしょうか。
7月に入ってからというもの、日本酒も焼酎も家で呑むこともなく、寝る前に軽くロックで梅酒を一杯か麦酒で喉の渇きを取るぐらい・・・そう、それではカラカラスッカスカになるというのも、なんとなくわかってくれるというものでしょう?

それでですね、ようやく先週金曜日に『とりあえず、やるべきことはやったよなぁ』という日を迎えることが出来ましてですね。
昨日土曜日はもう、果てしなく寝れるんじゃないかってぐらいグースカ寝まくりまして。
なんかいろんな夢を見たような気もしますが、不思議にお酒が出てこなかった。

で、のっそりと起きた後は嫁まるちゃんと急遽江戸川の花火でも見に行くべえかあと。
花見と花火は日本人としては外すことの出来ない行楽ってもんですからね。
そしてこうした行楽は『準備に始まり準備で終わる』というのが鉄則。
食事はまあ、せっかくですから小岩駅商店街であれやこれやと買うのもいいいでしょう。
しかしながら、お酒はそうはいかんのだす。
数ある出店の中でも、日本酒を出しているお店、ましてや燗酒を出すところなんてまずないですからねえ。
麦酒ももちろんいいですが、花火に合わせるにはやっぱし日本酒を持って行きたいものですから。
本日は気軽に呑めるような銘柄がいいよなあ、ということでお酒置き場をゴソゴソやりましてムムムと何種類か悩んだ果てに選んだのがコレ!山廃純米酒の『宮の井』!
奥播磨の地元ブランドのお酒ですが、熟成させた上で一升瓶で2,000円を切るというのがシブい。
これを多少熱めにしたものを2合瓶に入れなおして、瓶から漏れないようにキュキュッと蓋を閉めまして。
あ、もちろんお猪口も忘れずにね。
ほとんど外呑み専用のお猪口なんですが、これも割れないように新聞紙に包んで持参です。
どんなに旨いお酒でも、紙コップとかプラスチックの容器入れたら美味しさは半減どころかほぼ無くなっちゃうってもんですから。
そして冷凍庫に半日置いた半氷の水も持って、暑さ対策とチェイサー対策もバッチリ!
さあこれで『準備』も完了でやんす。

商店街では焼き鳥やら枝豆やら御新香やらイカ焼きやらあれやこれやと買いまして、花火開始の2時間前に会場に到着。
結構遅めの到着でも、それでも花火を楽しむには良い場所を取れるのが江戸川の花火の良いところ。
ここで嫁まるちゃんの大好きなポテチを開けて商店街で買ったあれやこれやも食べつつ、いい感じの燗冷ましになってきた『宮の井』をお猪口にクイクイッと。
これを片手に嫁まるちゃんと久々の語らいでやんす。
仕事がなかなか片付かなくて毎日帰りが遅かったもんだから、家は寝て起きるまでの束の間の居所でしたが、嫁まるちゃんには毎日朝早く起きてお弁当作ってもらったりしてほんと感謝感謝であります。
会話と言っても、おいらももうほとんど仕事の話しかなくって。
いま思い返しても仕事漬け、そしてあっという間の一ヶ月だったんですなぁ。
嫁の話も、なんだかヒサビサにいろいろ聞くわけです。
あれそんなこともあったのー?それは知らなんだー。え?一回言ってる?あれ、覚えてないなあ~、最近なんだかイライラしてた?おいらが?うっちょーーん、おいらはいつもにこやかじゃんよ、もしや朝のことですか?そりゃあ誰だって朝は機嫌よくないもんよ眠いもんよ、昼間のメールがなんだかイライラしてる感じを受けるって?それは気のせいってもんですよ、いろいろ無理してるのかって?ぜんぜん無理なんかしてませんよでもお酒は随分呑んでませんね確かにね手は震えるようなことはないけどなんか満たされない感じがするってもんだよね、なんてたわいもないことばかりでしたけど。

そんなこんなで花火が始まる前にもう2合あった日本酒なんてほとんど無くなっちゃってですね、おまけにそのコロにはヒサビサのお酒が体全体にぐるぐる廻って横になるしかないって感じになっちゃったりしてね。
もう、瞼がくっついちゃうような勢いなんです。
ドンドン鳴り響く花火の音を腹に受けつつ、辛うじて片目を開けて見る花火。
ムム、見事なり。華麗なり。
んでもまあ、そのうち音は腹から頭にズンズン来るのです。
これがまた瞼にも心地良くて。
ググッグー。と、いい感じで寝ちゃいました。
あ、でもですね、花火は瞼の裏側にも結構綺麗に見えるわけで。
それに、ここぞ!って時の花火の時には嫁が起こしてくれるますから。
おおぅ、見事なり大輪の華よ!
花火を見ながら周りの人と一緒に拍手をする。
手の動きはちょいと怪しいですが、いやいや感服してます。
地元で呑まれているであろう『宮の井』がもうグルグルまわってるんですが、でもこれでスカスカしてた体が少しずつ潤っていくわけで。
復活。復活。復活。と、呪文の如く唱えつつ、もうあと一杯を欲するわけです。

週明けに、お酒も半ば絶つぐらいにおいらとしては珍しくゴリゴリやってきた仕事の結果も出てくるようです。
やっぱ結果が気になるんですが、まあそれはまた週を開けてからの話ですからね。
とりあえずは結果にかかわらず、一仕事を終えた後のお酒と花火とを満喫であります。
ドーンドドーンと鳴る花火に、ズーンズズーンと受ける腹と頭。
ほろ酔い加減で幸せっつーのか、なんというのか。
ま、こういうのも、ええもんです。
まああと30年ぐらいはね。
良い仕事と良いお酒。
この2つとうまく付き合っていきたいもんだなあと思うわけでありますから。

さ、いよいよ夏も本番ですから。美味しいお酒を呑んで乗り切っていきまっしょい!!

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